痛みの3段階 / コーチング / すい臓がんとグルタミン酸 / クラゲの学習機能みたいに / 食道にものが詰まる
目次
ペイン・ラダー
ペイン・ラダーとは、痛みを管理するための段階的なアプローチのことです。当初はがんの痛みを管理するために世界保健機関(WHO)によって策定されましたが、帯状疱疹後神経痛(PHN)を含む他のタイプの痛みにも適用されています。ラダーには3つのステップがありますが、日本ではこのように行われていません。なぜなのか見ればすぐわかりますが、麻薬をメインで使うからです。痛みのコントロールは今後ビッグデータ解析やデバイスの進歩により大きな発展が見込まれる分野だと思いますが、現状痛みで困っている人たちに多様な手段を提供できるように知識を仕入れておきたいと常々考えています。専門科は麻酔科です。
基本戦略
- ステップ1では、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの非オピオイド鎮痛薬を使用します。
- ステップ2は中等度の痛みに対するもので、コデインのような軽度のオピオイドを使用します。
- ステップ3は激痛に対するもので、モルヒネのような強オピオイドの使用が含まれます。
帯状疱疹後神経痛(PHN)に特化した管理
PHNに特化した管理としては、介入的疼痛管理戦略のシステマティックレビューに記載されているように、以下の非オピオイド治療や介入が考えられます:
- 肋間神経ブロック/神経溶解
- 星状神経節ブロック
- 椎間神経溶解
- 硬膜外ステロイド注射
- 後根神経節ーラジオ波焼灼術
- 上記の介入に失敗した場合、脊髄刺激装置は、特に 経験豊富な疼痛専門医が施行する場合に、効果的な代替手段となり得ます。
その他のPHNの管理
- 抗ウイルス薬とワクチン: 帯状疱疹後神経痛の管理には、ワクチン接種および/または抗ウイルス治療による帯状疱疹の予防が有効です。
- 抗うつ薬と抗けいれん薬: 抗うつ薬や抗けいれん薬は、PHNに伴う神経障害性疼痛を管理するために使用することができます。
- 局所治療: カプサイシンクリームやリドカインパッチは、PHNの痛み を緩和します。
- 理学療法とTENS(経皮的電気神経刺激): これらは、PHNに伴う不快感を軽減するために利用できます。
PHNに対処するための最も適切な治療計画を決定するために、医療提供者に相談することが常に望ましいです。特に、治療の効果や耐性には個人差が大きいためです。

コーチングを理解する
複雑で多様なな状況に対応して個別に行われるカウンセリングとは異なり、コーチングはマニュアルに沿って行うだけで比較的良い成果を挙げる対人スキルです。医師の燃え尽き症候群の治療にも導入されつつあります。私自身は外来での会話にその概念を導入しています。コーチングのやり方は比較的簡単なのでノウハウ(具体的な質問方法)は比較的隠ぺいされ有料で配布されています。もともとかなりの対人スキルのある自分の場合、自分のテクニックを凌駕し得ないコーチングマニュアルを買ってしまってもお金の無駄だなあと思い、手を出せずにいます。
コーチングがそんなに簡単で役立つスキルならばちょっと勉強してみたいと思ったあなたのために、コーチングフレームワークで使われるモデルを並べてみます。並べると見えてくるものがあるでしょうから勝手に勉強してほしい。ではご笑覧ください。
いわゆる子育て系のスキルもコーチングとして理解しておくと単純化できるのかもしれません。
課題解決型コーチング
「課題解決型」と名乗っているくせに、何か課題が見つかっても、その解決方法を探る事はあえてしません。その代わり、解決した体で会話をします。例えば燃え尽き症候群が起きている時、「ある朝起きたらあなたの燃え尽き症候群は治っていました。その時あなたは何を考えますか?いったい自分の何が最初に変わるでしょうか?」そんな質問をしてみます。これをミラクルクエスチョンと言います。その他、「あなたの目標の達成度は10段階でいくつ?」「その達成度が一番良かった時のあなたの振る舞いを5W1Hで説明して?」「あなたはすでにその課題を上手く解決しかけているように見える、具体的にどうしているのか説明して?」「さて、段階を1だけ上げてみましょう。そのときあなたは何をする?あるいはしないことによりその小さな一歩を達成する?」「さて、今日のコーチングで何がわかった?どう自分自身を認められました?どのような発展がありましたか?」そんな質問を投げかけるのがコーチの仕事です。できた気になる!いいですね。
G.R.O.Wモデル
「さてあなたはどういう課題を解決したい?(G)ゴールを設定しよう」「さて、そのゴールへの障害とか課題は(R)リアルになんなんだろうか、考えよう」「その課題解決にあなたが選べる(O)オプション選択肢はあるだろうか?」「じゃあ、あなたがまずこれから(W)WILL行う事をやりましょう」G.R.O.Wモデルは明確かつ構造化されているのが特徴です。このモデルは個人的なコーチングだけでなく、チームや組織全体のコーチングにも適しています。また、教育、ビジネス、スポーツコーチングなど、多くの異なるコンテキストで利用されています。円滑に行うために以下のような具体的な質問が用意されています。「目標を達成したときのメリットや気分を思い浮かべましょう」「今までどのような行動をとってきたかを考えましょう」「選択肢はいろいろな視点で思い浮かべましょう」「意志を確認しましょう」「助けを求めましょう」「1−10のスケールで評価しましょう」
O.S.K.A.Rモデル
このモデルは、問題に焦点を合わせるのではなく、問題の解決策に焦点を合わせることを可能にする人気のコーチングモデルです。「まずは(0)アウトカム、結果を思い浮かべましょう」「さて、それを現実に(S)スケールしてみましょう」「ゴールを達成するための(K)ノウハウを集めましょう」「現状を評価・肯定(A)して、そのノウハウがどのように状況を改善させるか考えていきましょう」「そしてその過程を(R)レビューしましょう」コーチが行うこととしては、心を開いてもらうことと、言語化のサポート、1−10のスケールも使い、ノウハウを集める段階での支援などがあります。
C.L.E.A.Rモデル
このコーチングはリーダーやエグゼクティブ向けに開発されたもので、構造化はされていないという特徴があります。感情を聞き出す部分が他とは違い、より分析的である。「このセッションで何を達成したいか、成功とはどのようなものか(C)定義する」「このトピックについて本人が何を考え、どう感じているかを(L)Listen聞く」「個人の現在の状態との感情的なつながりを理解するために、探りを入れるような質問をすることで、その人の考え方を(E)Explore探求し、現在の状態との感情的なつながりを理解する」「目標を達成するために、個人が行うべき具体的で実行可能な(A)Action行動計画を立てる」「契約目標やその進捗状況についての(R)Review振り返りを含め、セッションのキーポイントを確認する」という段階を踏みます。エグゼクティブ向けなので、個人が単に目標を達成するのを助けるのではなく、新しい価値観、行動、および信念に基づく持続的で基本的な変化を達成するように設計されています。
A.O.Rコーチング
目標にフォーカスせず、現在にフォーカスするスタイル。「個人の(A)Action活動を分析します。今行なっている事を羅列します」「現在の活動から、具体的な(O)Objectives目標を設定します」「個人の(R)Results成果と失敗を分析します」という段階を踏む事でクライエントが望む結果を達成するための行動を促します。
一方、これは、体験、振り返り、概念化、実験という学習の4段階(Kolbモデル)の亜系である、という解釈もあります。
F.U.E.Lモデル
「会話の(F)フレーム枠組みを作ります。話し合いの目的、プロセス、望ましい結果について設定します」「現状を(U)Understand理解して、問題が何かを特定します」「問題解決の手法に優先順位をつけるため、(E)Explore探ります」「目標達成のための具体的な手順を(L)Layoutレイアウトします」開かれた質問からコーチがクライアントを誘導していくスタイルではなく、クライアントが自分自身で状況分析とゴール設定を行い、その達成にも責任を負えるように工夫されています。ビジネスで上司が部下に使うと再現性が高いのではというのが宣伝文句です。
W.O.O.Pモデル
20年以上の歴史があるモデルで、個人やグループが目標達成に向け明確なプロセスを持ち、それぞれのステップでどのようにコミットすることで目標の達成率を高めるかに焦点を当てています。コーチを受ける人の希望を特定することで、実用的な動機づけ戦略として使えるというのが宣伝文句です。「個人が達成したい(W)Will願いを聞き出す」「その願いが達成されたときの(0)Outcome具体的な結果」「その願いを達成するために乗り越えるべき(O)Obstacles障害や課題」「願いを実現する(P)Planプラン」

ここからは遊びです。医療のコンテキストで、医者や医療関係者がクライアント(患者)、患者家族、または複数の患者をコーチングするためのL.I.F.Eモデルを考案してみます。主にGPT-4が作ってくれました。
L.I.F.Eコーチングモデル:
- Learning (学習):
- 目的: 患者や家族に病状、治療プラン、予防対策等についての知識を提供する。
- 方法: 教育セッションを提供し、質問に答え、信頼できる情報源を推薦する。
- Insight (洞察):
- 目的: 患者や家族が自分たちの状況を理解し、感じていることや必要としていることを認識する。
- 方法: 開かれた質問を使って患者や家族の感じていることを探る、フィードバックを収集し、患者や家族の懸念や希望を認識する。
- Facilitation (促進):
- 目的: 患者や家族が通院以外の資源やサポートにアクセスできるようにする。
- 方法: サポートグループやコミュニティリソースを紹介し、必要に応じて他の医療プロフェッショナルと連携する。
- Empowerment (エンパワーメント):
- 目的: 患者や家族が自分たちの健康管理に関与し、自信を持って決定を下す。
- 方法: 患者や家族に選択肢を提供し、彼らの意見を尊重し、自己管理スキルを促進する。
このL.I.F.Eモデルは、医者や医療関係者が患者や家族に対して効果的なコーチングを提供し、教育、洞察、サポート、そしてエンパワーメントの提供を通じて、健康とウェルネスの向上を促進することを目的としています。それぞれのステージは、患者や家族が自分たちの健康と治療プランに対する理解とコントロールを高め、より良い健康結果と満足度を達成することを支援するように設計されています。
もう一つ、B.O.D.Yモデル、というコーチングモデルを考案します。さまざまな指標の評価や、患者からのフィードバックを重視します。
B.O.D.Y コーチングモデル:
- Baseline Assessment (基本評価):
- 目的: 患者の現状の健康状態と生活習慣を評価する。
- 方法: 医療履歴のレビュー、身体検査、ライフスタイルの評価、および必要に応じて診断テストを実施す
- Observations (観察):
- 目的: 患者からのフィードバックと観察に基づいて健康課題と目標を特定する。
- 方法: 開かれた質問を使用して患者の感じていることや懸念を理解し、観察と患者からのフィードバックを記録する。
- Data Analysis (データ分析):
- 目的: さまざまな健康指標とフィードバックを分析し、進捗を測定する。
- 方法: 健康指標のトラッキングと分析、患者からのフィードバックのレビュー、および目標達成の進捗のモニタリング。
- Yielding Action Plans (アクションプランの生成):
- 目的: 個別化されたアクションプランを作成し、患者に対して健康目標の達成をサポートする。
- 方法: 具体的、測定可能、達成可能、関連性のある、時間制限のある(SMART)目標を設定し、患者と協力して健康改善プランを作成し、実施する。
B.O.D.Yモデルは、患者中心のアプローチを採用し、患者と密接に連携して健康目標を設定し、達成することを目指します。それぞれのステージは患者の健康とウェルビーイングの全体的な評価と改善をサポートし、患者からのフィードバックとデータ分析に基づいて個別化されたアクションプランを提供することを目指しています。
子育てに使えるコーチング(母や父がコーチ、子供がクライアント)メソッドを考案します。F.U.Nモデルは、親が子供の成長、学習、および自己発見をサポートするプロセスを楽しく、効果的で、肯定的なものにするためのフレームワークを提供することを目指します。
F.U.N コーチングモデル:
- Foster Understanding (理解を育む):
- 目的: 子供の感情、思考、および行動を理解し、親子のコミュニケーションと信頼を深める。
- 方法:
- 親子のコミュニケーションタイムを設定し、親が子供の意見や感じていることを聞く時間を作る。
- 子供が自分の感情と思考を表現できる安全で支援的な環境を提供する。
- Utilize Strengths (強みを活用する):
- 目的: 子供の強みと興味を認識し、それらを活用して自信と能力を育む。
- 方法:
- 子供の興味や強みを見つけ、それをサポートし、育てる活動やプロジェクトを共に探求する。
- 子供が新しいスキルを習得し、成功体験を持つ機会を提供する。
- Nurture Growth (成長を育む):
- 目的: 子供が新しい学習と経験を通じて成長し、発展することをサポートする。
- 方法:
- 子供に新しい挑戦やプロジェクトを提供し、それに対するフィードバックとエンコラージメントを提供する。
- 子供が自分自身の目標を設定し、それに向かって努力することをサポートし、達成した時には一緒に祝う。
F.U.Nモデルは、親が子供を支援し、肯定的な親子関係を築き、子供の成長と発展を促進するためのシンプルで効果的なアプローチを提供します。また、このモデルは親と子供が一緒に楽しむことができ、親が子供の個性と能力を理解し、尊重し、支援することを促進します。
なんとなくその気にさせれば、コーチングは成功したと言えます。
ダブルでブロック
すい臓がんの予後が悪い理由は、臓器をとりまくバリアやカプセルがないことが理由の一つだと思います。そしてそれを早く発見する事は多くの場合は難しい。
したがって治療を頑張りましょうということになります。西洋のがん治療の発想のスタート地点はStageIIIですが、これが大きな発達をもたらしています。
さて知らなかったのですが、グルタミン酸をエネルギーとして使うんだそうですね、すい臓がんは。
自分が知っていたのは小腸上皮は血液から栄養を得ておらず、食べ物のグルタミン酸をエサにするという事でした。したがってグルタミン酸は小腸をとても元気にします。すなわちプクプク太りやすくなるのが味の素(グルタミン酸)の特徴だと言えましょう。一方やせた人こそ味の素をメインで食したほうが良いのにそういう人ほど味の素を嫌がるのはなんなのか。
まあいいか、すい臓がんの多くは膵管由来だと思うので、食べ物のグルタミン酸を直接は利用できません。一旦吸収されたそれを使うんだと思うのですが、小腸と由来が似ているから同じような栄養代謝をするんでしょうか。しかし多くのがんでグルタミン酸は栄養素として重要らしいです。
さて、mRNAワクチンはウラシルをシュードウリジンで代替することで使い捨てのRNAを実現しましたね。カリコ博士もノーベル賞を取りました。このあたり理解できないとワクチン全部が理解できなくなるので困ったものですが。グルタミン酸にも偽グルタミン酸という、代謝できないアミノ酸もどき6-Diazo-5-oxo-L-norleucine (DON)というものがあるらしくて、これを投与するとすい臓がんは発育が遅くなるんだそうです。
先ほど書いたように残念ながら全身投与だと思うから完全にグルタミンをシャットすると患者さんがやばいのではと思います。実際DONは今まで抗がん剤として脚光を浴びながら一つも実現してはいません。きっとグルタミン酸が足りないと人間の生存がやばい。
しかし今回ちょっと工夫しました。すい臓がんにグルタミン抑制をかけるとある程度のところでアルギニン酸代謝に変化するポイントがあるそうで。そしたら今度はアルギニンをL-アスパラギナーゼ(アスパラギンを分解する酵素だけど、がん以外の多くの細胞でアスパラギンは内製できちゃうから副作用が少ない:すでに抗がん剤で使われている)でもってブロックする、ダブルブロック作戦を考えたということ。見極めが大切ではありますが、使えそうな戦略だなと思ってご紹介しました。
Replacing a critical nutrient with a mimic starves pancreatic cancer
粘菌が記憶をするのとちょっと似ているかも?
難しい事を考えすぎているあなたにお伝えしたい、クラゲの学習実験の話。
ハコクラゲというクラゲの仲間は、目を24(6x4)個持っていて、それに単純な神経系が組み合わさっています。脳らしい脳は持っていません。
彼らを水槽で泳がせると壁にぶつかってばかりだそうですが、壁に薄く白黒の縞模様をつけておくとだんだん壁にぶつからないように泳ぐようになるそうです。それは神経系に学習機能があるんだ、という事の証拠になります。
数分でクラゲはぶつからなくなるのですが、水槽を変えるたびに学習しなくちゃいけないあたりが脳がないことの証左ではあるのでしょう。ハコクラゲにとっては、マングローブにぶつからずに泳ぐことに役立つのではないかという事です。
電気の実験で、フリップフロップという論理装置を比較的最初に習います。たった4つの素子から構成された論理回路で1つの記憶が実現できます。一方、ダイナミックRAMというものがあり、これは1つの素子で1つの情報を保存します。神経回路の記憶の仕組みもそんなようなものでしょう。脳みそのように複雑じゃなくても、ちゃんと機能するものが作れそうではありませんか。
このぐらい単純で良いんだよ、というたとえ話に使いたい。
ゆーらりゆーらり

食道にものがつまる話
アルカリを飲んで自殺を図ると食道が大変なことになります。全層性の深い炎症が一生治らないため、毎日自分で広げる器具(ブジー)を通さないと狭窄するのです。薬を使っていないクローン病と同じ病態とも言えます。
さて、70代の黒人女性だったと思うのだけれど、定期的に経過観察されている患者さんがいました。
私の叔父、須川暢一先生は食道の静脈瘤硬化療法を最初に実験的に行った業績により、DDWの内視鏡の歴史のレクチャーに似顔絵が出てきて驚いたことがありますが、彼はミシガン州のWayne州立大学医学部教授で、全米最古の救急病院であるDetroit Receiving Hospital(DRH)とナイチンゲール誓詞が生まれたとても伝統ある病院Harper Hospital勤務でした。その病院に自分が留学していた時の話です。
お会いするたびににこやかな御婦人であり、過去にアルカリを飲んだ悲壮感を感じさせません。日々の食道の拡張について僕が聞いても、きっと人生でペーペー医者(当時の自分はペーペーでした)に何百回もされた質問に違いないのに、実演して見せてくれました。毎日プラスチックの管で食道を拡張するんです。凄いことです。尊敬しかありません。
さてブジーで広げている御婦人は、食道にものが詰まるというトラブルはあまりないそうです。しかしDRHはデトロイトのど真ん中(0マイル)にある救急病院で無保険の患者さんも受け入れますから、アルコール(だいたいスピリッツ)多飲で食道・胃がとんでもないことになってあちこちから出血している人は結構来院します。そして逆流性食道炎もすごくて結構食道が狭いんです。特に食道にフライドチキンが詰まって来院、という人が多いという記憶があります。だいたいが20-50歳ぐらいの男性。フライドチキンは食べやすくて丸呑みしちゃうんだろうかって考えていました。
Esophageal food impaction
をキーワードにして論文を調べますとこういうことがわかります。
- 感謝祭期間中の七面鳥がとにかく圧倒的に多い
- それ以外は牛肉か鶏肉
結論を読めばなるほど!なんですが、デトロイトで鶏肉の印象が強いのは自分の偏見?あるいはほんとにデトロイト中心部では鶏肉のほうがメイン食材??
さて、日本では狭窄しているのは高齢で女性が自験例では多いです。バルーン拡張が必要な人はあんまりいないけれど、直径10mmを超える食べ物は詰まる可能性があるから「鶏肉は事故が多いですから避けるかよく噛むかミンチでね」と必ずお願いをする。多いというのはあくまで僕のDRHでの経験によるわけでうが。七面鳥も牛肉の塊も日本人の高齢女性はめったに食べないしそれで良いでしょう。
ところが実際には麺なのです。事故にはならないけど(大抵は時間かけて自然に流れるけど)つまって「死にそうになった」っておっしゃるのは圧倒的に麺類が多い。
術後胃でつまるのも同じ印象で、麺類が案外トラブルが多いです。あくまで個人的な印象ですが。
なぜこれを話題にするのでしょう。そろそろピーナッツが出てくるんですね、季節的に。そして柿も出てくる。消化管に詰まるもの、として 「鶏肉、麺類、ピーナツ、柿」、これが割りと伊勢原では多いのです。お好きかもしれませんが気をつけて、と9月の10日過ぎから言い始めています。

AIに、お願いして、チキンと麺類とピーナッツと柿を書いてもらいました。