#鵜川医院レター #AI

薬で痩せる時代 / Fail Fast / 失敗はデータ / 問う勇気 / AIリテラシー / 成長の線 / A24

目次

「薬で痩せる時代」の封筒は重かった

販売促進のために、製薬メーカーが重たい資料を送ってきました。無駄だと思いましたが「読ませる」が目的ならば達成はしています。

思い出したのが先日、「ダイレクトメールを読ませるための嘘800通り」、という記事を読みまして、その内容。

How Many Lies Can You Find In One Direct Mail Piece?

内容が英語なので要約しますとこう。

ビジネスで良く使われる速達便であるFedExのパッケージに大変良く似た封筒に、手書き風フォントで住所を印刷、さらに有名人のサインを配すなど嘘に嘘を重ねてとにかく頑張っている。

良く考えられています。ここまでして読ませたいのですね。

今回は、鷹揚で重たい封筒であることで、開封させることには成功しており、しかも中の冊子も読んでしまいました。

さて、市販されているお薬が数千種類ありますが、私はひと目見たらだいたい覚えてしまいます。一種の語呂合わせで記憶するのですが、ここ数年一般名も覚える必要がありやや苦労しています。それでも患者さんがどこかの病院で処方され使っているものは覚えます。全く関わりのない抗がん剤はなかなか大変。

薬がここまでたくさんありますと、差別化のためのネーミングの選択肢が少なくなるんでしょうか。最近発売された、JAROってなんじゃろみたいな名前の薬とか、ヒァウィーゴーみたいな名前の薬とか、会社的には真面目な命名なんでしょうけれど、私の脳内では学術的な知識との紐づけにはならなくて、なんだかユーモラスなイメージに転換され、後者の場合頭の中では”OK GO”の曲が鳴り響くわけです。

OK Go - This Too Shall Pass - Rube Goldberg Machine - Official Video

Gemini(GoogleのAI)に「これ(上記「JAROって……」の文章)、なんの薬を指してるかわかる?」って聞いてみたら「わかんないからヒントくれ」っていうので「肥満の薬」って書いたら、すぐ正解しました。

両方とも肥満の薬で、自分の認識はその”なんじゃろ?”みたいな薬のほうが良く痩せる、って噂なんですが、今回の分厚い郵便物はそっちじゃない方からでした。

わかったこと

#1 専門医しか出しちゃだめよ。循環器と糖尿病かな?だから僕は処方できません。

#2 BMI27+なんかの疾病(糖尿病みたいなリスク:詳しくは忘れちゃった)があれば処方して良い。肥満単独の場合はBMIが35かな?忘れちゃった。

なるほど、患者さんから聞かれたら、教えてあげようと思いました。あるいはLLMで検索するように言いましょう。

年間売上が1000億円を超えた薬をブロックバスターと言いますが、この2つの薬は両方とも4半期の売上が4500億〜1兆円をはるかに超える大ヒット薬です。発売が2021年2022年なのにすごい。

肥満は社会問題(教育、貧困、格差)ですが、それを根本から解決する道を捨て、肥満=早期死亡による社会全体の実質損失を、薬によってどこまで減らせるかという段階に入っていることに、大きな驚きを感じています。

そしてふと思ったのです。今回のように重いダイレクトメールを送ること自体、「自主的なダイエットを諦めさせる」ことを暗に伝える戦略ではないかと。──深読みかもしれませんが。

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Fail Fast, Shine Together ― 若人への叱咤とエール

序文

AIが小説を書いてくれたり便利な時代になっていますが、最近患者さん指導に「その人が主人公の小説」を書いてもらったりしています。マルチエンディングになるので、だいたい途中で患者さんが飽きるんですけど笑。

さて、架空の魔法学院での新入生歓迎挨拶を、禅の教えを読み込ませながらやり取りし、書いてもらったのがこの文章です。響くでしょうか。

星影(ほしかげ)魔法高等学院 新入生歓迎の辞

――学院長 エリダヌス・オルブレヒト


新入生の諸君、ようこそ星影魔法高等学院へ。ここは世界各地から集まった若き魔法使いが、知を磨き、術を鍛え、友情で心を結ぶ学び舎です。君たちがこの大広間の長椅子に座るまでには、多くの努力と、家族や恩師のあたたかな支えがあったはず。まずは胸の奥でそっと感謝の灯をともし、入学の喜びを味わってください。


Ⅰ 失敗は「ダメ」ではなく「データ」

唐の詩人・王維が詠んだ「行到水窮処、坐看雲起時」をご存知ですか。川が尽きたと思う場所で腰を下ろすと、新しい雲が湧き上がる。困難に直面した時に視点を変えれば、次の景色の始まりがある、解決法が見えてくるという意味です。

この学院の実験塔では、ドラゴンの炎が試験薬を焦がし、錬金釜がしばしば爆ぜます。だが失敗は“罰”ではなく“観測値”。Fail fast, learn faster こそが魔法研究の鉄則です。ただし、校庭でマンティコアを爆走させる前に小規模な実験区画で安全を確かめる――そんな二重三重のガードも忘れないでください。


Ⅱ 勇気とは「問いを口にする力」

真の勇気とは、大声で呪文を唱えることではなく、分からないときに「教授、教えてください」と手を挙げる勇気です。孔子は「過ちて改めざる、是れを過ちという」と言いました。知らずに黙ることこそが最大の過ち。本学院では、百歳の賢者も一年生も同じ円卓で「それって本当?」と尋ね合います。


Ⅲ リテラシー:魔導書からAIまで

1. マイノリティ・リテラシー

星影には、吹雪の山岳王国から来た生徒も、サンゴ礁の海底都市から来た生徒もいます。誰もがどこかでマイノリティになりうる時代です。異文化を“変わったもの”と距離を置くのではなく、“未知の呪文書”として大切に開いてください。

2. ルビの文化と学び直し

古代竜語の碑文は、読みを示すルビ無しでは解読できません。同じように、読み書きに困難を抱える仲間には、ふりがな一つが魔法の鍵になります。学び直しを支える仕組み作りは、学院全員の使命です。

3. AIリテラシー

今年から学院図書楼には生成AI《プロテウス・プロンプター》が導入されました。膨大な呪文研究を即座に要約する一方、真偽があいまいな書誌を混ぜ込む癖もあります。批判的思考で検証しつつ活用する――これが現代魔法使いの基礎リテラシーです。


Ⅳ 互いの光を曇らせない

禅に「和光同塵」という言葉があります。自らの光を柔らげて塵に交じり、世界を照らす――輝きは奪い合うものではなく、響き合うもの。嘲笑やいじめは、誰かの芽を摘むだけでなく、自分の魔力の回路も閉ざしてしまいます。仲間の挑戦を、ほんわかと照らす灯台でありましょう。


Ⅴ 点ではなく線で描く成長

テストで一つ呪文を失敗しても、それは人生の折れ線グラフの一座標にすぎません。黒点はやがて美しいカーブとなり、諸君だけの“星座”を描きます。道元禅師の「仏道をならふというは自己をならふなり」は、魔法の道にも通じます。


Ⅵ 旅の始まりに

Winds of Freedom, Fires of Inquiry.

自由の風に帆を張り、問いの火を絶やさない。

転んだら空を仰いで深呼吸。雲がどんな形に変わるかを楽しみながら、星影の塔門をくぐりましょう。図書楼の匂い立つ羊皮紙も、夜の天文台で瞬く流星も、すべてが諸君の学びに味方します。

改めて、入学おめでとう。失敗を胸ポケットに入れ、勇気を反対側に入れ、そして仲間の光を讃えながら、この学院でしか描けない線を伸ばしてください。

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A24

映画というビジネスは不思議で、あまり商業的に成功しないと予想されても作品に投資され、かなりの数が作られていますね。

それらの作品は小さな映画館で上映されている場合が多く、小田急沿線では本厚木とか下北沢などにあって足を運ぶことがあります。自分はミニシアター好きではなく、友人が「いいぞ」と勧めてくれたら行く、程度ではあります。

そんなミニシアターもまた重要な社会の部品と言えるのかもしれない。上質な作品はあって、またミニシアターで見るチラシに出会いがあったり、興味深い空間です。少しゆっくりとした時間の流れも良い。

あるPodcastを聞いていたら、U-NEXTのCOOさんが「当社はA24特集をしている。我々はA24の作品にかなり目をつけてるんだすごいだろ」と語っていました。またA24のビジネスモデル(作家性を重視し、賞レースにもしっかり絡む)を参考に、カンヌに選ばれる戦略を立て、それが大成功してウェーイみたいな話もしてくれました。

「A24?はじめて聞いた言葉か?既視感あるなー」

自分は映像が頭に残るタイプですが、そう言えば最近見たあの映画、冒頭にそんなロゴがあったかもしらん。と思って調べてみたらビンゴでした。その映画は「SING SING/シンシン」です。noteに映画評を書いてあるのでどうぞ。

『SING SING/シンシン』──囚人たちの演劇、その内奥へ降り積もるもの|最高気温36度です

A24はかなりの数の作品を作っていますが、『ミッド・サマー』や『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は聞いたことがあるかもしれません。

A24は「キュレーション」と「ブランド」を重視するブティックのような存在だ、とAIは教えてくれます。監督や脚本家の独創性を最大限に尊重し、たとえ小規模な作品であっても、他に類を見ない強い作家性を持つ映画に投資します。彼らは巧みなSNSマーケティングを行います。広告やポスターの出来も良い。比較的新しい設立でありながら「A24の作品なら間違いない」という熱心なファンコミュニティを形成し、映画そのものの魅力でブランド価値を高めてきました。

A24という社名は、共同設立者の一人であるダニエル・カッツが、会社の設立を決意した場所に由来しています。

彼はイタリアを旅行中に「アウトストラーダ A24(Autostrada A24)」という高速道路を運転しており、その車内で映画会社を立ち上げるという閃きを得たそうです。そのインスピレーションを得た瞬間の記念として、高速道路の名前を会社名にしたと言われています。

神奈川に住んでいる我々におけるR246とかR16、R134、みたいな感じなんでしょうかね。アメリカだとRoute66でしょうか。道路名っぽいから覚えやすい、は盲点でした。流石です。

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